こんにちは。今回は「iPhone+ワイヤレス(Blutooth)でハイレゾ音楽を聴くことは可能なのか?」をテーマにお送りします。
まずは結論から。
2017年8月現在、iPhoneとヘッドフォンをワイヤレス(Blutooth)で接続して、ハイレゾ品質の音楽を聴くことは出来ません。
ハイレゾ音源 + ハイレゾ対応の高級Blutoothヘッドフォンを用意してもダメです。
音楽そのものは再生されますし、音も聴けますが、iPhoneやヘッドフォンの側で自動的に320kbps程度の品質にまで落とされてから耳に届いています。つらい。
というわけで今回は、「せっかく高音質で聴きたくてハイレゾ楽曲と高級ヘッドフォン揃えたのにアカンのか…」とガッカリしないように、購入前に押さえておきたいポイントをさくっと解説です。
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【目次】
- iPhoneが対応しているBlutoothコーデックはSBCとAACだけ
- なぜiPhoneはハイレゾに対応しないの?
- これからもiPhoneはワイヤレスでハイレゾに対応しないの?
- 鍵を握るのはAndroid 8.0!
- まとめ
iPhoneが対応しているBlutoothコーデックはSBCとAACだけ
まず最初に押さえておきたいポイント。
Blutoothヘッドフォンで音楽を聴くとき、スマホやiPodからヘッドフォンに音データを転送する前にデータを圧縮します。
無線で音を飛ばす際に、通常の音データでは容量が大きすぎて扱いきれないからです。
圧縮する方法(コーデック)にもいくつか種類があって、対応する種類はメーカーが決めます。
iPhoneではいくつかあるコーデックのうち、
・標準コーデックのSBC(音質はごく普通)
・高音質のAAC(音質は良いがハイレゾ非対応)
この2つに対応しています。
※ちなみにAACと同レベルの高音質を誇るapt-Xというコーデックも広く普及していますが、iPhoneはapt-Xに対応していません。
Blutoothで音楽を聴いている時、iPhoneとヘッドフォンの側で対応状況を確認しあって、自動的にSBCかAACが選択されて利用されているわけです。
Blutoothオーディオで基本となるSBCはほぼ全ての機器で対応されているので、iPhone+ワイヤレスで音楽を聴いている場合、最低でもSBC、音質にこだわりのあるヘッドフォンならAAC形式で再生されていることになります。
しかしSBCもAACもハイレゾには対応していないので通常の音質になります。
今のところハイレゾに対応しているコーデックはソニーが開発したLDACか、クアルコムという会社が開発したapt-X HDの2つになります。
そして現状、iPhoneはハイレゾ対応のコーデックのどちらにも対応していません。
なぜiPhoneはハイレゾに対応しないの?
Appleが声明を出したわけではないので実際のところは分かりませんが、技術的に対応することは難しくないので単にビジネス上の判断でしょう。
LDACもapt-X HDもよその会社が開発した技術なのでライセンス使用料がかかります。
そして支払うライセンス料に見合うメリット(iPhoneが売れる)がなければ採用されません。
つまりAppleは今のところBlutoothでハイレゾを聴くニーズはそれほどないと判断しているということです。
これからもiPhoneはワイヤレスでハイレゾに対応しないの?
予想になりますが、そう遠くないうちに対応すると思います。
iPhone7からイヤフォンジャックを廃止して、「これからの音楽リスニングはワイヤレスだ!」と打って出たAppleなので、ワイヤレス環境での高音質化を捨てるとは考えにくいです。
もしかしたらAppleオリジナルのハイレゾ対応コーデックを開発しているかもしれません。
LDACはソニーが開発したコーデックですが、「技術的に対応は難しくないしライセンスも求められたらすぐに対応するよ」とソニーの中の人がインタビューで答えています。
そしてapt-X HDもLDACに対応できる環境があれば難しくないようです。
Appleが「ワイヤレスでハイレゾに対応しないとiPhoneが売れない!」と判断すれば、すぐにでも実現可能ということですね。
鍵を握るのはAndroid 8.0!
iPhoneのライバルであるAndroidはバージョン8.0からOSの標準機能としてapt-X HDとLDACの両方に対応しました。これは嬉しい!
Appleが新機能を搭載する一番の動機はAndroidにシェアを奪われる危機感です。
「Android 8.0に勢いが出てきて、ワイヤレスハイレゾが普及。このままではiPhoneのシェアが危うい。追いかけなければ!」となればすぐにでも対応されるはずです。
今までもiOSとAndroidはお互いの機能をマネしあってきたので、技術的に独占されているわけではないBlutoothコーデックならハードルは低いですしね。
iPhoneはハイレゾ非対応というだけで、むしろ素の品質はAndroidより優れています。もしハイレゾに対応したらどうなるか、楽しみです。
まとめ
・今のところiPhone+Blutoothヘッドフォンではハイレゾ品質で音楽を聴くことはできない(自動的に通常音質にダウングレードされる)
・今後ハイレゾに対応されるかは分からないが、ライバルであるAndroid 8.0の勢いが鍵を握っている
音質にこだわるなら有線のコード付きヘッドフォンを選べばいいんですが、「ワイヤレスなのにハイレゾで高音質」というのがたまらんのです!
おねがいです。Appleさんハイレゾ対応してください。
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